本好きになる5つのしかけ【基本編】 

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こどもを本好きにするための5つのしかけに入る前に、まずやってはいけないことは何だと思いますか?それはずばり読書や読み聞かせを強要することです

読書を嫌がるこどもに何度「読みなさい」と言っても悪循環です。

あくまでも強要することなく、

気がついたら読書が習慣化する仕組みやしかけにエネルギーを注ぎましょう

それでは早速基本のステップについてみてみましょう!

目次

家の中の特等席に本を置く

まず初めに取り掛かるべきことは、家の中で子どもの手の取りやすい場所に本を置くことです。例えばリビングなど家族が居る時間の長い部屋がおすすめです。そしてその部屋の中で、子どもにとって手をのばしやすい場所に本棚を置くことをおすすめします。

リビングに本棚を置いたら邪魔だな~

家の中にある全ての本をこの場所に収納する必要はありません。選択肢が多すぎると本を選ぶことにエネルギーを消耗してしまうので、あえて冊数が制限されるカゴや一段ボックスなどの小さな本棚で十分です。この本棚のことを特等席本棚とよぶことにします。

ちなみに我が家はリビングに一段ボックスの本棚、子供部屋に大きな本棚(DIY未経験のホームセンターで木材を購入し□の形に組み立てた単純な本棚、寝室に一段ボックスの本棚の合計三か所に本を置いています。

そしてここでもう一工夫。こどもにとって本が取り出しやすい収納にすることです。

ぎゅうぎゅう詰めの本棚や、一冊取り出すたびに立ててある本が倒れてくる本棚では、大人でさえストレスを感じますよね。

本の選定ポイント

それでは次に、この特等席本棚に置くべき本の選定です。大事なのはこの2つのポイントです。

1.難易度は適切か

2.興味関心のありそうな本か

難易度が適切な本を選ぶ

親が読んでほしいと期待してそろえる本は難易度が上がりがちです。本に対して苦手意識のあるこどもほど、イラストが多めでシンプルな本(絵本)をおすすめします。

せっかく子供に読ませるなら読解力が上がる活字多めで、教養が身につく本でしょ!

それは後からついてくるものです

そもそも本の対象年齢がいまいちよくわからないという方は、本の裏表紙に適正年齢が書いてあるものもあるので参考にしてみてください。

読み聞かせの適正年齢読書の適正年齢が異なる点も大事なポイントです。親が勝手に赤ちゃん期の本だと思っていても、子供が自力で読んだ経験があるかどうか思い返してみてください。

手持ちの本には書いてなかった!わが子の年齢にあった本をもっと知りたい!という方はこちらのサイトから本を探すのをおすすめします。

全国学校図書館協議会 よい絵本

厳選された本の中で、乳児/幼児/低小/低中/小高/中学とカテゴリー分けされている。たくさんありすぎると迷っちゃう!という方向け。

絵本ナビ

1800万人の絵本ためしよみサイト。0歳から12歳までは1歳刻みでカテゴリー分けされ、その中でも発達に寄り添った本が紹介されている。「うちの子に良さそう!」が絶対見つかるサイト。

今&これから興味関心がわきそうな本を選ぶ

こどもが好きそうな本はもう選んでるんだけどな~

それって本当に今も興味関心がある本ですか?

子どもの成長が早いように、興味関心の対象も日々変わっていきます。子どもが今何に興味を持っているのかを観察して本を選ぶことはもちろんですが、これから興味を持ちそうなことにも目を向けることが大切です。

とは言え子どもの興味関心を日々探りながら、本を揃えるのは大変です。ではどういう視点で本を選定したら良いのか具体例を交えて説明します。

一番のおすすめは実体験と結びつきやすい季節やイベントにまつわる絵本です。

例えば、こどもの遠足が控えていたら【お弁当】【ピクニック】【お散歩】【公園】【季節の植物】に関する本を選んでみてはいかかでしょうか?バスや電車で行くならその【乗り物】の絵本もいいですね。大事なのは実体験と結びつきそうな視点で半歩先回りして選ぶことです。

読み聞かせ

特等席本棚に置く本の選定が終われば、次は読み聞かせのステップです。

うちの子はもう小学生だから、読み聞かせはいらないでしょ?

読み聞かせに年齢は関係ありません

読み聞かせは乳幼児期だけのものだと思ってはいませんか?読み聞かせに年齢制限はありません。そして乳幼児期のように膝の上にこどもをのせて読んであげることだけが、読み聞かせではありません。

例えば読み聞かせでこんな経験はありませんか?

  • そもそも読み聞かせを断られる
  • せっかく読み聞かせを始めたのに動き回って聞いてくれない
  • 読んでいるうちに他のおもちゃに気を取られてしまった

上記の例は、こどもが絵本の読み聞かせを希望していない状態です。

それではそんな時に、どのように読み聞かせをしたらよいでしょうか。

  • 読み聞かせの時間を決める
  • 親が絵本をこどものそばで黙読、朗読する

読み聞かせの時間を決める

読み聞かせの時間は決まっていますか?読み聞かせを習慣づけるためには、一日の中でいつ読み聞かせをするのかを決めておくことが大切です。一番おすすめな時間帯は、就寝前です。

なぜなら、

  • 読み聞かせに最適な環境である
  • 自然と親子が密着する
  • 一日を安らかな気持ちで締めくくることができる

リビングに比べて、寝室にはおもちゃやゲームなどの娯楽が少ないため、こどもたちの気が散りにくい点で最適な環境と言えます。

また布団に入りリラックスした状態で親子が密着できるので、スムーズに読み聞かせに入ることができます。

忙しくてこどもと遊んであげられなかったり、イライラして思うような一日を過ごせなかったとしても、眠る前に絵本を読むことで一日の良い締めくくりができるのではないでしょうか。

読み聞かせをしているとついウトウトしてしまう、疲れている日の読み聞かせがつらい!という方もいると思います。そんな日に私は、「今日はお母さん疲れているから、お母さんが選ぶ本を読んでもいい?」と言って、赤ちゃん期に読んでいた短いお話の絵本を選んでいます。自分で選んだ本じゃなきゃ嫌だ!という日は、押し問答して消耗するより…と子供の気持ちを優先しています。

親が絵本をこどものそばで黙読、朗読する

就寝前に読み聞かせができない、または就寝前の読み聞かせがうまくいかない場合についても触れていきます。こどもは大人が夢中になっていることに、興味関心を持ちます。

まずはこどものそばで絵本を黙読することが、読み聞かせの第一歩です。(この時、テレビやゲームが点いていない状態が好ましいです)

熱心に絵本を読みふけっている親の姿をみて、こどもたちは「どうして読んでいるのだろう?
」「そんなみ面白い絵本なのかな?」「どんな絵本だろう?」と疑問がわいてくるはずです。

それでも「読んで」とこどもが言わなかったら、今は他の事に夢中になっているサインでもあります。こどもに声はかけずに、そのまま朗読しましょう。横でこどもがおもちゃで遊んでいても、お絵描きをしていても、走り回っていても構いません。案外こどもは絵本の朗読に耳だけ傾けていることがあります。興味を示さなかったから失敗などと、こどもの反応に一喜一憂しないことです。

我が家の読み聞かせは就寝前です。長女が年長のクリスマスの頃、なんとなく私自身が読み聞かせに飽きてしまいました。そこで以前から読みたいと思っていた「ハリーポッターと賢者の石」を読み聞かせに選びました。娘は最初の頃は、登場人物を理解するのに必死で何度も「それってだれだっけ?」と聞いてきたり、普段は使わない言葉(特に馴染みのない独特な言い回し)の説明に苦戦したり・・・。私のその日の疲労度で1日に1章読む日もあれば、見開き分の2ページで終わることも。そんな風にゆるりと読み進めたハリーポッターシリーズですが、1年後にはシリーズ6冊目の「不死鳥の騎士団(上)」に突入していました今で私の方が楽しみにしているくらいです。読み聞かせが億劫になったとき、お母さんやお父さん目線で読んでみたい本を選んでみてはいかがでしょうか。

親も読書の習慣を

こどもに本を読みなさい!と言いそうになったら、代わりにご自身が読書を始めてみてください。もちろんご自身の関心のある本で構いません。前述したとおり大人が本を熱心に読む姿をこどもたちにみせることが大切です。

毎日忙しくて、読書できないんだよな~

休みの日の10分で十分!

読み聞かせの時間を決めることも然り、こどもが本を読まない一因として暮らしの中に読書という時間が組み込まれていない場合があります。例えば日曜日の朝ごはんを食べた後に、10分だけ読書の時間を設けてはいかがでしょうか。

ここでも、重要なことはこどもに読書を強要しないことです。こどもがいる空間で親の読書タイムを設けることが目的です。まずは親の読書の習慣化に励みましょう。

我が家は夫婦で読書を始めると、それまで絵本を読んでいなかった息子がいつも「絵本読んで」と持ってきますその度に息子の要望に応えて読むこともあれば「今お母さんも本を読んでいるからあとでね」ということも。大人にとっても読書が大切な時間だということが伝わればいいなと思っています。

図書館や書店に通う

最後に本の宝の山、図書館や書店に通う習慣をつけることです。

図書館に通う習慣をつける方法

まずはじめに、なぜ図書館に通う習慣がないかを深堀してみましょう。もちろん単にその習慣がないだけかもしれませんが、足が遠のく原因がないか考えてみてください。

  • 図書館が遠方
  • 絵本や児童書の取り扱いが少ない
  • 子連れで本を持って帰るのが大変
  • 本の返却が面倒
  • 衛生面が心配

次に、その原因を解決する手立てを考えてみましょう。

  • 図書館に通う日を家族の手を借りられそうな第1日曜日などと限定する
  • 子連れでの本の返却が億劫にならないように貸出の冊数をあえて少なくする
  • 衛生面が気になる場合は図書館の本は寝室に持ち込まないなど家での利用を制限する

大切なのは図書館に通うことへのハードルを下げることです。

在住の市の図書館以外にも、他市の図書館の利用も可能です。貸出可能冊数が少ない、予約ができないなど不便な点はありますが、絵本や児童書が充実していたり、読み聞かせなどの催し物がさかんな図書館があればラッキーです。ぜひご自身にとって通いやすい図書館を探してみてください。

うちの子は図書館が苦手なんだよね~

こどもが騒ぎ出すから図書館に行くのが気が引ける、と聞くことがあります。お外遊びが好きなこどもほど、静かにしなくてはいけない図書館に苦手意識をもっている可能性があります。その場合図書館に行く前に外遊びを取り入れ、こどもたちのエネルギーを発散させることを優先します。モンテッソーリ教育ではこどもの動作には「静」と「動」のバランスがあり、こどもの「動」の欲求をまず満たしてあげることで、自ずと「静」の動きができるようになると考えられています。

書店の活用方法

本はネットで注文してるよ!

図書館では無料で本が借りられますし、インターネットでは簡単に本が購入できたり、フリマアプリで安く本を手に入れることができます。しかしそれでも本屋さんへ足を運ぶ価値は十分にあります。

特に新刊が並ぶ点は図書館にはない最大の魅力です。季節やイベントに合わせた展示や話題性のある本が視覚的にわかりやすく陳列されているので、読みたい本が見つからない場合は親子で一緒に売り場をまわり、こどもがどんな本を手に取るのか観察するチャンスです。絵本や児童書に力を入れている書店は、試し読みができるよう低い椅子や机が置かれていたり、場所によっては体を動かせる無料のキッズスペースもあります。エンターテイメントの1つとして家族で書店に行くことで、本をより身近に感じられるようになります。

毎回本を買って!とねだられたら大変だな~

毎回購入しなくても、定期的に足を運び購入したい(読みたい)本を見つけることが大切です。そして図書館で予約可能な本か調べたり、そうでないならお誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントの候補にしたり、お小遣いを貯める目標にしてもよいでしょう。大切なのは読んでみたい本がある状態にすること、本に興味関心を持つことです。

おわりに

以上で基本のステップはおしまいです!ここまで読んでくださりありがとうございます。

このサイト内では他にもイベントや季節別におすすめの絵本を紹介しているので、お子さまの興味関心のアンテナに引っかかる絵本がないかご覧ください。

そしてぜひ今日から早速基本の5つのしかけを実践してみてください。

すでに実践済みという方はこちらの記事↓も読み進めてみてくださいね。

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